映画「ノーカントリー」感想
女子大生署長が亡命したらしいですね。
まさにノーカントリーです。このイカれた世界にようこそですね!
現実世界こわい。
逃避。逃避しないと。
ということで、映画「ノーカントリー」感想です。(ネタバレあるよ!)
あらすじ
- テキサスの中年男、ルウェリン・モスが砂漠で麻薬取引の跡地を発見する。そこには車と火器、死体。それに札束が残されていた。
- 札束を持って帰るモス。ところが、ギャングの殺し屋、アントン・シガーが追跡してきた!
- 逃げるモス。追うシガー。メキシコ国境を越え、アメリカに戻り、エル・パソに登場人物たちは集まる。事件を追ってきた保安官がエル・パソに辿りつくと、そこには……
と、ざっくりまとめるとこうなる。
この映画最大の見所は、
最高級の悪
ダークナイトのジョーカー。
みんな、知ってるかな? そう、史上最高のヴィラン(悪役)と自信を持って言える、バットマンの宿敵だ。
こいつに匹敵する悪の輝きを秘めるのが、この男、アントン・シガー!
このおっさんだ!
http://www.allcinema.net/prog/image_large.php?i=328975&t=0&im=1877&nm=%25A5%25CE%25A1%25BC%25A5%25AB%25A5%25F3%25A5%25C8%25A5%25EA%25A1%25BC
体力:ふつう
経済力:ふつう
外見:きもちわるい
能力値だけ見ればたいしたことない。ぼくもそう思った。ところが。
装備:ガスガン
なんだよその武器は。
見たときは本当に驚いた。アントンはホースのさきっちょみたいなものを相手の額にあて、空気を放つ。それで殺す。ガスガンでドアの鍵も破壊する。もう無敵だ。
そして。
人格:最凶
アントンは感情で動かない。友情・道徳。常人が大事にするものは彼の行動判断にわずかも影響を与えない。
あるいは金銭で動いているのかもしれない。たしかにアントンは金で動いている。だがそれもより大きな価値判断の一部として機能しているに過ぎない。
アントンは原則で動いている。
真に強く、恐ろしい人間は原則で動く。「7つの習慣」だ。瞬間ごとに変化する感情や、いつ障害になるかわからない友人は天秤にかけない。心に決めた絶対基準、それを変えずにサイボーグのように動き続ける。
原則1:一度決めたことはやり通す
原則2:迷ったときはコイントス
罪の意識も、怒りも、哀れみも。あらゆる些事を無視してアントンは突き進む。
映画史上に残る「悪」の姿を見るためだけに、この映画を見る価値はある。
メキシコの現状
メキシコ 治安でぐぐったらかなりうえのほうにきてたVIPまとめ。
死体画像があるから閲覧注意!
http://2r.ldblog.jp/archives/3286110.html
http://news020.blog13.fc2.com/blog-entry-1006.html
映画「ディパーテッド」について
映画「ディパーテッド」について備忘録がわりに書いてみる。
注意:ネタバレしてるよ!
構成
導入
いきなり"some years ago"から始まり、プロローグであることを明示する。
コリンが少年だったころの、コステロとの出会い。警察学校での日々。さりげない伏線も。
州警察で刑事となったビリーが、潜入捜査でコステロに近づき、仲間に迎え入れられるところまでが導入。
- いかにも危険なギャングが少年に好意を示し、近づく。少年が殺されたりするのではと不安になり、観客は引き込まれる
- 実のところ、あまりうまい導入とは思えない。この少年が警察学校のだれなのかすぐにはわからなかった。
中盤
ビリーはコステロ逮捕を目的に潜入捜査を続ける。コリンの秘密、精神科医との会話など。「逮捕できる!?」「あと少しで逮捕できなかった」「逃げ切れた?」「いや、まだ危険だ!」の繰り返し。合間に、ビリーとコリンの疲弊やコステロの猜疑が描かれる。クイーナン警部との会合に尾行され、警部が死に、コリンとビリーが警部の携帯電話でつながったところで中盤は終わり。
- 「成功か!?」「失敗だった」と「失敗か?」「成功だった!」で緊張を保っている。
- いつビリーかコリンの秘密が暴かれるのか、この状況・関係が崩壊するのか、が観客の主な関心。
- 警部の死で物語が大きく動く。「携帯電話で主役二人が繋がる。コステロがFBIと通じていたことをコリンが知る」などのイベントを加速的に打ち出す。
結末
コリンの裏切りでコステロが死ぬ。ビリーが警察署にやってくる。二人が出会い、二人は互いの状況を推理し、対決に向かう。
- 二人の関係が明白になり、対決するのが最も盛り上がるシーン。
- ビリーの死のあとはかなり蛇足。
キャラクター
ビリー・コスティガン(レオナルド・ディカプリオ)
主人公。荒れた環境で育つ。二重生活(でもないか。もとの荒れた世界に戻ってきて、自分が警察かギャングかどちらの空気に属するのか苦悩している)に疲労している。目的はコステロ逮捕。
コリン・サリバン(マット・デイモン)
副主人公。ギャングから警察に潜入している。
フランク・コステロ(ジャック・ニコルソン)
コリンを警察に潜入させ、ビリーをギャングに迎え入れる。
映画「いばらの王」の感想など
更新がそろそろめんどくさくなってきたけどTwitterでのプロフィールもかねてブログも続けてくつもりだ。
で、映画の感想
□最近観た映画:()内は10点満点の得点
・いばらの王(6)
・月に囚われた男(7)
・コラテラル(9)
・セブン(8)
・フォレスト・ガンプ(9)
・バットマン ビギンズ(6)
・ブレイド2(7)
□その感想
5月1日にレンタルビデオ店で8つくらいDVDを借りてきて、毎日2枚ずつほどのペースで映画を見てた。うえにあげた以外にも色々見てたけどめんどくさいので感想はここには書かない。
バットマン ビギンズとコラテラル、月に囚われた男、そしていばらの王についてだけ感想を述べでおこう。
ちなみにがんがんネタバレしていくつもりだ。ネタバレが怖いならここで引き返していくがいい。
さてバットマン ビギンズ。
悪くはないのだが「ダークナイト」と比べると見劣りする。
チベットに行ってまで忍術(英語でニンジュツと言ってる)を学び、渡辺謙ひきいる忍者たちの思想を聞いて影の軍団に反発し、隠れ家を爆破したり(ここが前半の山場)突っ込みどころ満載である。
バットマン ビギンズの最大の問題点は、明確な黒幕を設定したことだろう。ゴッサムシティを覆う不況も犯罪もすべて黒い組織がからんでおり、その裏では影の軍団が糸を引いている。
ちがう、そうじゃないんだ。
現実の9.11もイラクもルワンダもコロンバインも、影の軍団の陰謀で引き起こされたんじゃない。無数のどこにでもある些細なことがらが原因で、悲劇があっさり起こってしまったんだ。
そこから逃げるのは卑怯だ。
ビギンズの問題に気づいたのだろうクリストファー・ノーランが作った次回作「ダークナイト」では見事にそれに立ち向かって見せた。
犯罪を作るのはどこにでもある人の悪意であり、それはたいていの場合、善意でもある。
コラテラル。熱い。かっこよすぎる。
殺し屋の経歴や過去はほぼ語られない。秘密が明かされそうになっても彼は「冗談だ」とはぐらかす。
だがそれがいい。
人の価値を決めるのは過去でなく現在の行動。多くを語る必要もない。それが孤独な男の生き様だ。
こいつを見て、僕はマイケル・マンの映画をもっと見るべきという結論に達した。
月に囚われた男。見てわかるとおり低予算映画だ。だが面白い。
ちゃちなセットと少ない俳優。ふるぼけたイメージ(2001年宇宙の旅へのオマージュ?)でも傑作を作れることを僕に教えてくれた。
ストーリー自体も単純だが、感動ポイントはしっかり作り込んである。京都シネマにいた僕は、大きくなった娘のシーンでひそかに涙ぐんでしまった。
「いばらの王」。一緒に観た友人は原作既読だったので劇場を出たあと聞いてみたら、ストーリーはけっこう違っていたらしい。基本的な設定は変わらないが、細部のエピソードをかなり切ってあるそうだ。
3DCGでの銃撃戦などアクションは、ロングカットではなかなか2次元アニメと合ってたが、アップになるとけっこう違和感が強かった。顔だけでも手描きで修正すればいいのに。
いま僕が友達と作っているゲーム「アナテマ・フィジクス」にもM4A1が登場するので絵師様に銃を撃つシーンを頼んだのだが、銃をかくのは苦手らしくてM4A1だけgoogle 3Dのモデリングをそのまま使うことになった。アニメーターでも銃が苦手な人は多いだろうから、銃撃戦で3Dになるのは自然なことだろう。ちなみにgoogle 3Dは非商用なら使って問題ないそうだ。ぐーぐるすげー。
で、例のハリウッド風のアクションが話題らしいが、実のところそれは重要じゃないと僕は思う。
3DCG生かした何度にもわたるアクションも作劇において大切なことは大切なのだが、それは物語の根幹に関わるものというより舞台装置として重要なものだ。
つまりあれは「典型的なハリウッド映画風展開」のためのガジェットだ。
物語後半、城のなかの出来事が夢なのかもしれないと登場人物が考え始め、メタフィクショナルな展開となっていく。
勘のいい観客なら、序盤の「夢は見るのですか?」でこうなることは予感できていただろう。時間のない映画なんだから余計なシーンはなく、序盤は伏線でしきつめられているのは当然だ。
アニメで夢がでてくるとたいてい「胡蝶の夢」になる。押井守さんの映画・うる星やつら「ビューティフル・ドリーマー」から僕が学んだことだ。
そのメタ展開から、監督の片山一良さんが監督をつとめたビッグオーを連想したのは僕だけではないはず!
……と思ってたが、どうやらそう思った人は少ないらしい。なぜだ。
夢を現実にするシステムを軸にしたメタフィクション的な映画だったのだけど、それで突っ切るにはいらないシーンが多かったと思う。メデューサウィルスの正体や社長の陰謀など、必要なのはわかるが最後の戦いに重要じゃないからそのあたり制作スタッフも苦心したんだろう。
DARKER THAN BLACK 流星の双子の終わり方とちょっと似てると思った。理想=夢を現実に変えてしまうという点でも、花澤香菜さんのつながり的な意味でも。
推敲する時間をかけるのがめんどくさいので推敲なしでブログにする。
文中で思考が二転三転、右往左往してるがこの際気にしない。
アバター(字幕版・IMAX3D)の感想など
最近見た映画:()内は10点満点での点数
28週間後(8)
ジョーズ(6)
エイリアンVSプレデター(7)
マッドマックス2(6)
ブレイド(7)
スピード(8)
アンタッチャブル(8)
パルプ・フィクション(8)
アバター(字幕版・IMAX3D)(8)
アナテマ・フィジクスのシナリオを書くのが忙しく、ブログをあんまり書けなかった。
シナリオ自体は、ver1.0に関してはほぼ完成し、あとはひたすら推敲するのみ。
そしてアナテマ・フィジクスは、そろそろ絵を発注する段階にきている。
さて、映画だ。
28週間語……ゾンビ病の爆発的増殖により無人となった英国に、人が戻ってくる。が、またゾンビ病が再来し、パニックになる話。
前作同様、正面からゾンビものを描ききった良作。エンディングは続編の存在を示唆するものですっきりしないが、それでもよし。こまかな部分に気を配り続けることでクオリティを高めた。
ジョーズ……海水浴場に人食い鮫が出てきてみんなが困る話。これだけのストーリーなのに面白い。ただ、後半でだれる部分がある。ディレクターズカット版だったからか?
エイリアンVSプレデター……古代遺跡を調査したら、プレデターとエイリアンが戦いの儀式を始めやがったぜ、ヒャッハァ! という話。シンプルで楽しい映画だった。プレデター△。イケメン。
マッドマックス2……199X年
核の炎に包まれてからのち、荒廃したこのイカれた世界を自動車で旅するケンシロウ的な主人公がモヒカン暴走族をやっつけたりする話。マッドマックス2のほうが先なので、北斗の拳の元ネタともいえる映画。
ショットガンの弾薬があれほど貴重に見えたのは初めてだった。むさくるしすぎるのと、道路での走りながらの戦闘にいまひとつ爽快感が足りなかったのが減点。ところであの妙にバイオレンスな子供はずっと女の子だと思ってたんだけど、男の子だったんだね! ショタだね!
ブレイド……ダサかっこいいスーツに身を包んだハーフ吸血鬼のブレイドが吸血鬼どもをやっつける話。アクションかっこいい。ただ、最終決戦でのラスボスがいまひとつ強そうに見えない。エンディングテーマの日本語がなんて言ってるのかわかんないよー。次回作ではニンジャが活躍するみたいだ。わくてか。
スピード……SWAT隊員の主人公がビルにしかけられた爆弾を解除する。逆恨みした爆弾魔に脅迫されるまま、バスに乗り込んでしかけられた爆弾を解除しようとがんばる話。実に面白い。ただ字幕がなっち(戸田奈津子)なのが残念。ファック野郎ってなんですか? そして役者が言ってもいないことを言わせんなファック野郎。
アンタッチャブル……アル・カポネ率いるマフィアを取り締まろうとする法務執行官の活躍を描く話。戦艦ポチョムキンみたいにベビーカーが転がる大階段での銃撃戦が白眉。"did you get him?" "Yes, I got him""okay... take him"という感じのやりとり(うろおぼえなのでたぶんセリフはちょっと違う)がかっこよすぎた。
パルプ・フィクション……アメリカのギャングたちが色々やる話。デュラララ! を思い浮かべると近いかも。1分間に10回くらいの割合でファ○クと言ってる気がする。実際は154分に250回ほどだから、1分間に1.62回くらいだけど。http://ja.wikipedia.org/wiki/パルプ・フィクション ところで決めぜりふの「エゼキエル書〜〜」は、聖書には存在しない文章らしい。ほへー。
濃いキャラだらけでとても面白い映画。ただし長い。
アバター(字幕版・IMAX3D)……最新作なのでストーリーについてはあまり多くを語りたくない。
アバターの3D方式には4種類が存在する。
http://itsa.blog.so-net.ne.jp/2010-01-15 このエントリを読んで、IMAX3Dを観にいかねばならないと心に決めたのでわざわざ箕面くんだりまで足を運んできた。
字幕は画面中央下側に現れる。全体的にやや手前のレイヤーに、黄色い文字で表示されるのでけっこう目立つ。たしかに集中の妨げにはなるけど、吹き替えがイヤな人にとってはそれほど大きな障害にはならないと感じた。
画面全体を見ながら字幕の文面をちらっと見ることもできる。僕はもともと、公開されているアバター脚本をおおまかに読んで予習しておいたので、字幕を注視する必要がなかった。
なっち字幕だが、あまり大きな問題はなかった。予告編では超訳が炸裂しているが、本編は案外まともな訳がほとんどだった。だが皆無とも言えない。たとえば爆弾に書かれた"explosive"を「ダイナマイト」と超訳したのにはひいた。「火気厳禁」とか「爆発物」でいいやん。そもそも、その爆弾はたぶんダイナマイトじゃない。オクトーゲンとかHNIWとか色々あるのにダイナマイトだと断言するのは不当だと思う。
内容について。
とてもヒャッハァ! で面白かった。interestingではなくexcitingな映画で、観客はあまり考える必要がない。命令に逆らえない軍人の悲哀やPMCの倫理観になじめない社員について描くことも可能だったろう。が、ジェームズ・キャメロンはあえてそうしなかった。小難しい葛藤を抱えるよりは、単純な正義感に酔ったバトルに集中してほしかったのだ!
ジェイクが失った信頼を取り戻すために取った方法や、パンドラ中の部族をひとつにまとめるプロセスなど、突っ込みどころ満載の映画だったが、観客を楽しませるという点において、この映画は見事にその役割を果たしていた。
アバターの感想を検索すると、もののけ姫に似ているという意見の人が多いようだが、僕はそれよりマクロスFに似ていると思った。
古めかしい重厚なメカデザインが宮武一貴にしか見えなかったとか、サーカスがあったとか、異星生物がたくさん登場するとか、そんなことが理由だろう。
エイリアン3とブラインドネス、ピクシー・ワークス、GENEZなどの感想
()の中の数字は10点満点の評価です。
最近見た映画:
エイリアン3(5)
ブラインドネス(7)
ロッキー(6)
明日に向って撃て!(8)
最近読んだ本:
隠蔽捜査(5)
ピクシー・ワークス(7)
僕は友達が少ない(7)
GENEZ−1(6)
うみゃー初めてこのブログにコメントがついた。id:saneyori さんありがとうございます。当ブログはできるだけ短時間にいいかげんに作っていくつもりです。てけとーにご笑覧ください。
さて映画。
「エイリアン3」はいまいち。エイリアン2のほうが面白かった。2と見比べると、こういう映画には愛があると一気に面白くなることに気づく。擬似的な親子愛にしろ、男女の愛にしろ、2ではリプリーが戦う動機の中心にしっかり愛がそなわっていた。そのあたり2の監督のジェームズ・キャメロンが上手なところで、彼の監督作であるターミネーター1&2でも同様に、愛が動機の中心だった。
「ブラインドネス」はふつうによくできたエンターテインメントだった。ただし、かなりスティーブン・キングらしい閉鎖施設の圧迫的な人間ドラマなので、予告編だけ見て世界規模の超大作だと思ってると肩すかしを食う。終盤はゾンビ映画みたいなとこもあってゾンビ好きにもおすすめ。
「ロッキー」はBGMの使い方が好き。
「明日に向って撃て!」は見た目とは裏腹にかなり痛い映画だった。30過ぎで職なしの主人公たちにとてつもない感傷を覚えてしまった。派遣社員だったり無職だったりと似た境遇にある人は痛すぎて直視できないかもしれない。前半の色鮮やかな西部の自然の美しさが思い出されて、どんどん主人公たちが追い詰められていく後半は見ていてつらい。あと、アルパカが出るよ! ボリビアだから。
ちなみに僕は「明日に向って撃て!」を附属図書館の3階、メディアコモンで見た。ワイドディスプレイをズーム設定にして見ると横長画面を有効に使えるのだが字幕の下側が途切れたりするので、いつも上方向に画面を調節している。あのディスプレイだけ設定が変わってるのは僕のせいだと思ってくれてかまわない。
さて小説だ。
「隠蔽捜査」は……意外性がなかった。いまひとつぱっとした活躍をしない主人公は好きじゃない。
「ピクシー・ワークス」面白い。夏でおにゃのこでヒコーキだ。これだけで青春小説の由緒正しいフォーマットを見事に備えている。戦闘妖精・雪風なんかのSFのオマージュにも溢れてて好感度。なによりフェチズムに走ってるのがいい! 強くてかっこいいおにゃのこが好きなんですねわかります僕も大好きです。
これが電撃大賞に落選するなんて世の中(というか選考した人)間違ってるね!
「僕は友達が少ない」。夜空かわいい。
「GENEZ−1」。すんごくアクション映画らしい小説。GENEZスーツがスーパー戦隊みたい。なにそれ燃える。
ところで僕は一年半くらい前からミリタリー関連の本を読み出したおかげで、使われてる軍事用語がけっこうわかる。なので……「二挺アサルトライフル!」とか「個人携行用M2マシンガン!」とかそういうシーンでグッと萌えるようになってしまった! 萌えるよね? GENEZスーツ着てたらできるよね? ならやっちまおう! という著者の気持ちが伝わってきたようにおもう(妄想)。
一呼吸でアクションシーンを進めてしまう独特の文体も健在。テンポよくストーリーは進む。ちょっとテンポよすぎて後半での異国感があまりなかったのは残念だけど。インディ・ジョーンズなんかでぽんぽん舞台が変遷していくのに感覚としては近い。あとがきでわかるが、著者もインディ・ジョーンズや007を意識していたようだ。
いくつかの設定でフルメタル・パニック! を容易に連想することもできる。日本語に堪能な金髪の戦友がいるとことか。富士見書房から出てることと関係あるのだろうか? フルメタは終盤にきた今ではハードSF要素が強いが、ジーンズはあくまでアクションにこだわってるので方向がけっこう違うのだが。
さらにもう一点。中盤あたりで例の金髪の戦友が真の力を発揮して戦うのだが。
「なんだって……!?」
僕はぽかーんとしてしまった。
なぜここでそんなのが出てくる!
この気持ちは……そうだ。インディ・ジョーンズの映画1作目「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」の終盤でナチスが聖櫃を開けたとたんに聖霊らしきものが空を覆い、悪漢どもを殺してしまうシーン。あれを初めて見たときと同じ気持ちだ。
さっきまでリアル調SFミリタリーアクションですっ飛ばしてきたのに、どうしてここで魔術的なものが出てくるんだよっ!
そんなことを叫びたくなった。
そこまでインディ・ジョーンズらしくなくていいと思う! ところでこの設定は続刊で重要になってくるんだろうか。
ちなみに著者の深見真先生いわく「ハリウッド映画はいつも意識してますよ(笑 でも、アジア的なごった煮感も忘れないようにしてます。」とのこと。 http://twitter.com/fukamimakoto/status/9265788056
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東京マグニチュード8.0の最終回まで見た感想など
今日も映画を3つ見てしまった。
ハリー・ポッターと炎のゴブレット(8)
プレデター2(8)
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(8)
で、ぜんぶ8点、満足である。ほかに最近見た映画をあげると。
涼宮ハルヒの消失(8)
スラムドッグ・ミリオネア(8)
デスペラード(6)
007 ロシアより愛をこめて(4)
28日後…(8)
……これくらいかな。
「皇国の守護者1(原作小説)」と「ピクシー・ワークス」、「僕は友達が少ない」も読んだよ。
さて感想など。
ハリポタは監督が替わっても安定感バツグンである。ツンデレ、ヤンデレ、不思議ちゃん、素直クール……ホグワーツの属性の充実は目を瞠るものがある。あとハリーは校長に愛されすぎである。
プレデター2は無印より面白かった。無印は本物のジャングルで職業軍人、それも米軍特殊部隊が戦うという点で、すでに観客が身近に感じられない場所が舞台になってしまっており、あんまり入り込めなかった。が、2は大都市でごくふつうの警察官が主人公でありかなり近しい存在だ。なのでかなーり楽に入り込めた。ナイスだ。
ところで僕は室内戦というかCQBというか、つまり冷凍室での派手な銃撃戦が大好きだ。こんな感じでよいアクションを作り続けてほしいものだ。
気になったのだが、字幕ではキースがDEA(麻薬取締局)の捜査官だと表記されなかったんじゃないか? こういうことがあるから字幕を信じられなくなる。FBIって表示してもいいんなら、DEAを表示してもいいじゃん。映画の字幕を作ってる人たちはこういうところで無神経だから困る。ていうかクビにしろ。なっちあたりから退職してほしい。
追記:ブードゥー教パネェッス! その設定がほとんど無意味だったあたりが最高によかった。謎の宗教は画面に映えるからね。
デスペラードはアクションがとてつもなく良かったけど暑苦しすぎるのでちょっと減点。
007 ロシアより愛をこめては退屈だった。もしかして007って日本でいうところの釣りバカ日誌みたいな映画なのかな?
28日後…は多くの人に勧めたい映画だ。真正面からゾンビものを描いた王道の作品。アメリカじゃなくてイギリス軍が登場するあたり、ちょっと新鮮に感じた。ゾンビといえばアメリカという先入観があったもので。さーせん。
スラムドッグ・ミリオネアを見て、海外旅行するときはムンバイを避けようと思った。
涼宮ハルヒの消失は京都シネマというミニシアターで観た。いま調べたけど104席しかない。当日はその104席が満員で、さらに立ち見が20人ほどいたのを覚えている。僕は最前列の中央付近に座ってたのでスクリーンから3メートルも離れていなかった。
はっきり言うけど、消失の上映館がこれほど少ないのは明らかな失敗だ。だれがハルヒをいじめてるんだ? マイマイ新子だってMOVIXで上映してたんだぞ?
内容についてはうまく言えない。帰り道にも一緒に消失を観た人に話せなかった。星の王子様(だと思う。違ったっけ?)が言ったように、口にすると大切ななにかが失われてしまいそうなんだ。
ストーリーは原作通りで既読の僕は内容を知ってたんだけど、それでも観る価値があった。
東京マグニチュード8.0のことを書こう。
ひとつの作品を作るにあたって、脚本家たちはストーリー、キャラクター、舞台設定の組み上げに優先順位をつける……んだと思う。
東京マグニチュード8.0の場合、「大震災直後の東京」という舞台設定がまず最初に決められて、それから主人公の小野沢姉弟や彼女らとともに家族のもとに帰ろうとする日下部真理などのキャラクター、ストーリーが編まれていったのだろう。
8話くらいまで見てて、「よくできてるけど小学校の教材みたいで意外性があんまりないな〜」と脳天気なことを僕は思ってた。
だけどそれは間違っていた。
詳しいことは書けないけど、9話で真理さんと別れたふたりは、驚くべき結末へと僕を連れて行ってしまった。
あれは王道だ。ドラマを見慣れてる人ならそれから先の展開も予想がついただろうし、僕もそうなるんじゃないかと予感していた。まったくの真正面からありきたりなストーリーが展開したはずだ。
だけど僕はそこでとても強い力を受け止め、感動してしまった。
あれこそが本当の物語だ。
巧妙に伏線を張りながらも、東京マグニチュードというアニメは、9話までは設定のためのストーリーを見せていたと思う。だが問題の10話に来て、震災という舞台設定はただの背景に変化した。最後のエピソードにおいては、キャラクターのための、ふたりのためのストーリーが続いていたのだ。
僕のなかで、小野沢未来と悠貴のふたりが歩いてきた軌跡とこれからの人生が、感傷と想像でとてつもない大きさまで広がった。
ああいまちょっと涙ぐんでしまった。ほんといいアニメなんだよ。見ろ。
未来はカエルが好きで携帯電話にカエルのストラップつけるくらいなのだが、僕の従妹もカエルが好きで携帯電話にカエルのストラップをつけてたな、そういえば。