映画「ディパーテッド」について

映画「ディパーテッド」について備忘録がわりに書いてみる。
注意:ネタバレしてるよ!

構成

導入

いきなり"some years ago"から始まり、プロローグであることを明示する。
コリンが少年だったころの、コステロとの出会い。警察学校での日々。さりげない伏線も。
州警察で刑事となったビリーが、潜入捜査でコステロに近づき、仲間に迎え入れられるところまでが導入。

  • いかにも危険なギャングが少年に好意を示し、近づく。少年が殺されたりするのではと不安になり、観客は引き込まれる
  • 実のところ、あまりうまい導入とは思えない。この少年が警察学校のだれなのかすぐにはわからなかった。
中盤

ビリーはコステロ逮捕を目的に潜入捜査を続ける。コリンの秘密、精神科医との会話など。「逮捕できる!?」「あと少しで逮捕できなかった」「逃げ切れた?」「いや、まだ危険だ!」の繰り返し。合間に、ビリーとコリンの疲弊やコステロの猜疑が描かれる。クイーナン警部との会合に尾行され、警部が死に、コリンとビリーが警部の携帯電話でつながったところで中盤は終わり。

  • 「成功か!?」「失敗だった」と「失敗か?」「成功だった!」で緊張を保っている。
  • いつビリーかコリンの秘密が暴かれるのか、この状況・関係が崩壊するのか、が観客の主な関心。
  • 警部の死で物語が大きく動く。「携帯電話で主役二人が繋がる。コステロがFBIと通じていたことをコリンが知る」などのイベントを加速的に打ち出す。
結末

コリンの裏切りでコステロが死ぬ。ビリーが警察署にやってくる。二人が出会い、二人は互いの状況を推理し、対決に向かう。

  • 二人の関係が明白になり、対決するのが最も盛り上がるシーン。
  • ビリーの死のあとはかなり蛇足。

キャラクター

ビリー・コスティガン(レオナルド・ディカプリオ

主人公。荒れた環境で育つ。二重生活(でもないか。もとの荒れた世界に戻ってきて、自分が警察かギャングかどちらの空気に属するのか苦悩している)に疲労している。目的はコステロ逮捕。

コリン・サリバン(マット・デイモン

副主人公。ギャングから警察に潜入している。

フランク・コステロジャック・ニコルソン

コリンを警察に潜入させ、ビリーをギャングに迎え入れる。